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あなたとカモミールティーを

【涙の理由】堂上Ver.

ゼミのプリントが中々終わらなくてイライラです。
楽しいんだけどね。
っていうかゼミの勉強したいのにバイトでかなりイラつきました。
生徒ヤル気ないし。
やる気ナイ奴が一番イヤです。
そして問題に文句つけるなー(怒)

愚痴ってすみません。
というわけで本日のSSです。
これでストック切れです(笑)
月曜のゼミ終わったら何か書けるかなぁ…

なんともストレートすぎるタイトルだ(笑)
ひねりがなくてすみません。
タイトル考えるの苦手です。
郁ちゃんVerも書こうと思ってる書いてるのでとりあえず今回は堂上Verです。
堂上Verっていうか堂上視点です。

というわけで行ってみましょう。

堂郁(恋人期間)です。



時間は就業開始時間5分前を切っている。
いつも10分前には事務室に来るように言ってある。
10分前に来ないことはしばしばあるが5分前切っても来ないことは初めてだった。
もちろん来ないのは恋人兼部下である郁だ。

「堂上、眉間の皺。そんな顔してると元に戻らなくなるよ。」

小牧が笑いながらからかってくることを考えると自分は相当深く眉間に皺が寄っているらしい。
そこに郁がやっと出勤してきた。

「笠原!」

顔を見た途端、言おうとしていた説教が違う言葉にすり替わった。
郁の顔は見るも無惨な泣きはらした顔だった。

「お前、その顔どうしたんだ?昨日何かあったのか?」
「いえ、何もないです。遅くなってすみませんでした。」
「その顔で何もなくないだろう。」
「大丈夫ですってば。本当になんでもないんです。」
「笠原さんがああ言ってるんだし、堂上ちょっと落ち着きなよ。もう朝礼始まるよ。」
「しかし―」

そこに玄田の大声が響き渡った。

「朝礼始めるぞ。その前に堂上、お前また笠原に何かやったのか?」
「またってなんですか!」
「笠原のこと泣かすのはいいが業務に差し障りない程度にしろよ。」

玄田の一言で火がついたのか事務室は自分をからかう声で騒然としだした。

「何もしてないですってば!あんたら今は朝礼の時間だろう!」

思わず怒鳴ってしまった。
静まりかえった事務室に「堂上教官は関係ないです。」という郁の呟きが響いた。

利用者の前に出るのは憚られる顔だったが幸運にも堂上班は1日中訓練だった。
いつも泣きはらした顔で来るときはどこかしら挙動不審だが今回ばかりは違った。
泣きはらした顔という以外は全くもって正常な行動だった。
だからこそ余計に気になりつい不機嫌になってしまった。
不機嫌な状態が続いてしばらくすると小牧が耳打ちしてきた。

「班長、ちょっと怖いよ。笠原さんも手塚も怯えてるよ。」
「すまん。」
「そんなに気になるなら昼休み直接聞きなよ。2人になりたければ2人で外で食べればいいし。」
「あぁ、そうする。すまんな。」
「全く世話の焼ける2人だねぇ。」

昼休みになると「いい天気だからたまには外で食べよう」と郁を誘い庭に出た。
食事が一段落着くと用件を切り出した。

「郁、本当に昨日何もなかったのか?また何か悩んでるんじゃないのか?」
「本当に何でもないですよ。教官心配しすぎです。」
「アホ。俺はお前の彼氏なんだぞ。
そんなに泣きはらした顔で来たら心配するに決まってるだろ。」
「教官とは関係ないことだし悩んでもないですよ。信じてください。」

どうしても話すつもりはないらしい。
俺とは関係ないとか悩んでないとか言われてもその顔だ。
気にならない訳がない。
そもそも涙の理由を聞くためにわざわざ人の少ない所に来たんだ。
こうなったら何としてでも吐かせてみせる。

「郁、どうしても話してくれないのか?」

いつもより優しい口調で問いかけた。

「――話せません。」

やはりダメか。
今度は少し切な気に。

「俺はお前の彼氏だ。お前が何でもないと言うなら何でもないのかもしれない。
でもな、そんなになるまで泣いたからには何か理由はあるんだろう?
俺はその理由すら聞かせてもらえないくらい信用がないのか?」

演技だったがもっともな理由に流石の郁も怯んだらしい。

「そんな…。教官のこと信用してないわけないじゃないですか。」
「じゃあ話してくれるな?」
「笑わないって約束してくれますか?」

笑われるような理由で泣いたのか?と思わず聞きそうになったが、
言ってしまっては聞き出すことはできない。
何とか堪えた。

「約束する。」
「絶対ですよ。」
「あぁ、絶対だ。」

ここまで約束させるとはそんなに笑える理由なのだろうか?
笑いを堪える覚悟をして渋々話し出した郁の言葉に耳を傾けた。

「昨日、寝る前に本を読んでたんです。それでやっとクライマックスに入ったんです。
遅くなっちゃったんだけどどうしても先が気になって読んでたらすごく泣ける話で――。」
「それで?」
「本読みながら号泣しちゃったんです!
それで読み終わったら急に眠気が来てそのまま寝ちゃったんです!」

ダメだ。堪えられない―。

「クッ…。」
「教官、笑わないって約束したじゃないですか!」
「別にバカにして笑ってるんじゃないからいいだろ。お前らしいな。」

確かにバカにして笑った訳じゃない。

「は?何処がですか?!」
「お前は元々素直だからな。その上キャラ読みだし。登場人物に感情移入しすぎたんだろう。
というか何でそんなに理由話すの渋ったんだ?」

素直に朝のうちに話してくれればそんな心配して不機嫌になることもなかった。
しかも言い渋るような理由ではない。
むしろ笑ったのは郁の言い渋りに対してだ。
なんとなく想像はついたが一応本人の口から聞かなくちゃな。

「そんな本読んで号泣したなんて恥ずかしくて言える訳ないじゃないですか。
おまけに目の腫れ治そうとして遅刻寸前なんて知ったら教官怒ると思って。」
「当たり前だ。本読んで号泣するのは別に恥ずかしいことではないが、
いくらなんでも今日はギリギリすぎだろ。」
「仕方ないじゃないですか。朝起きたらビックリするくらい腫れてたんですから。」
「俺だってお前の顔見て驚いたぞ。知らない内お前を傷つけたかと思って落ち込んだしな。」
「すいません。」
「いや、でも別にお前が悩んだりしたんじゃなくてよかった。ちょっと医務室行くか?」
「へ?何ですか急に。」
「まだ昼休み残ってるし冷やせばもう少しまともな顔になるんじゃないか?」
「あっ、そうですね。ありがとうございます。」
「それから…」

周りに人気がないことを確認して郁の耳に囁いた。

「心配させたんだから次の外泊覚えておけよ。」
「教官!」
「ハハッ。冗談だ。」
「もうからかわないで下さい。」


その晩。
ノックの音と共に入ってきたのは小牧だった。

「それで笠原さんの涙の訳は分かったの?午後はえらく機嫌よかったけど。」
「お陰さまで昼休みに聞き出せた。」
「それで、話してくれるんでしょ?」

話さないわけにはいかないが小牧のことだ、必ず上戸に入る。
ビールを噴き出されたらたまったもんじゃない。

「話すがその前にビールを置け。」
「飲みながらじゃ聞けない話?」
「お前に限ってはな。」
「もう、しょうがないな。」

そう言ってビールを置いた。
俺は昼休みに郁から聞いた話を小牧に伝えた。
すると案の定、途中から上戸に入り腹筋がつるまで笑い続けた。

「お前、そこまで笑うことあるか?」
「いや、本読んで泣くことは毬江ちゃんもよくあるんだけどさ。
あんなになるまで泣くことはないでしょ。しかもそんなに堂上に言い渋るなんて。
ブハッ。ダメだ、笠原さん可愛すぎ。」
「お前ちょっと笑いすぎだぞ。」

いくら小牧とはいえ自分の彼女を笑い者にされるのはあまりいい気分じゃない。

「ごめんごめん。それで堂上はどうやってそんなに言い渋る笠原さんから聞き出したの?」
「知るか!問い詰めたら諦めて話した。」
「ふーん。まさか演技して聞き出したりはしてないよね?ククッ。」
「ブーッ。」

思いがけない小牧の言葉にうっかりビールを噴いてしまった。
これだからコイツは油断できないんだよな…。

fin.



はい、こんな話ですみません。
純粋に本読み号泣して目を腫らしちゃった郁ちゃんを心配する篤さんを書きたかっただけです。
それが何故かちょっとギャグっぽいテイストになっちゃったんです。
おかしいな…シリアス好きなはずなんですけどね。
いつからこんなギャグ路線に走り出しちゃったんだ(-_-;)
そしてこまっきーはもはやエスパー並です!
っていうかエスパー?!
ちなみに本読んで号泣して翌日すごいことに!っていうのは実体験です。
あれは中学の頃…「キャンディキャンディ」っていうマンガを借りて読んだのです。
(言っておきますが私は「キャンディキャンディ」世代よりかなり若いですよ!
どちらかというとその子供世代だ)
で、あまりにも泣きすぎて目が腫れちゃってですね…学校休みました(笑)
電車通学であの顔はね、「何事?!」ってなりますから。
他にも読んで号泣する本はたくさんあります。
最近は『火怨〈上〉―北の燿星アテルイ』『火怨〈下〉―北の燿星アテルイ 』かな。
男たちっていうか蝦夷の熱さ、最期まで誇りを持ち続けることに何回読んでも毎回泣きます。
あとは『プラハの春〈上〉プラハの春〈下〉 』、『ベルリンの秋〈上〉ベルリンの秋〈下〉』。
でもどれも郁ちゃんが読むイメージない。
というわけで私の中で郁ちゃんが泣いたという設定の本は『ゼンダ城の虜 』です。
お姫様と王様出てくるから郁ちゃんも好きそうかなと。
王子様じゃないのが残念だけど。
ついでに言うと『ゼンダ城の虜』よりその後編(同じ本に収録)の『ヘンツォ伯爵』のが泣けます!
あとがき長っ(笑)
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